文語文 練習帳

文語文を用ゐてエッセイ的の文章をつづる練習帳。

はしがき

  文語文にてエッセイ的の物を書いてみんとす。

 あくまで文語文にして、古文に非ず。則ちいはゆる古典文学作品の様態を真似せんとの志に非ずして、ただ文語文法を用ゐて現代の生活なり何なりを書き記してみんと思ひ至りし也。言はばそのコントラストが文章に興趣を与ふることを期待する訳也。そのため努めて卑近なるトピックを取り上げんとする気持ちまた無きにしも非ず。

 さて文語文は口語文中の文法的要素をただ機械的に置き換ふ(例:である→なり)のみに非ずして、寧ろ文章全体の構造骨格の見直しを要請す。則ち練習を要す。書き進むる内に語彙なり文法なりに変化の生ずることも当然予期せらるる訳也。


 只いづれにせよ継続せられでは話に成らぬ物也。