文語文 練習帳

文語文を用ゐてエッセイ的の文章をつづる練習帳。

あばたもゑくぼ

去年の暮れに腕時計を新調せしことは以前の記事にも記せるがごとし。Gショック DW-5600、普段使ひのものとしては吾人にとりて初のデジタル腕時計なり。 その前に使ひたるものはオリエントの自動巻きのものにして、針の進み若干速かりければ、2週間に1度ほど…

来訪者

けふはよく晴れたり。 通勤時、四条大橋わきの電線に一羽のツバメとまりたるに気づきぬ。しきりに鳴き声をいだせる、あたかも「われ来たりぬ われ来たりぬ われ来たりぬ…」とひとびとに誇示せるがごとく聞こえたり。 ようこそ いでましたれ!

シン・エヴァ目撃せり

[注意] 本稿は映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』につきてのものにして、いはゆるネタバレを含めり。 映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を近所の映画館にて鑑賞す。ネタバレを避けんがために公開初日の鑑賞とせり。平日といふこともありてか、チケッ…

正しき恨み方(2)

前稿の続き。 「文法上許容スベキ事項」は全16項目より成る。全文はインターネットにて閲覧可能なれば*1、ここにてはその中より幾つかを取り上げて見んとす。 まづ、前稿にて取り上げたる「恨む」については第1項にて下記のごとく説明あり。 一、「居リ」「…

ムッシュを悼む

3月1日は "ムッシュ" こと かまやつひろしの命日なり(2017年逝去)。彼は吾人のもっとも敬愛するミュージシャンの一人にして、吾人にとりてのアイドル的存在なり。 吾人のもとに、ムッシュのサインあり。2014年のライブ後に「出待ち」して得たるものなり。…

正しき恨み方(1)

日本語のすべての動詞にはそれぞれ活用といふものあり。 現代語の「する」といふ動詞を例にして言はば、「しない・して・する・する時・すれば・しろ」と、かくのごとく文中の役割に応じて形を変ふるなり。 一方 文語の文法(いはゆる古典文法)を見るに、口…

会議中のB.G.M.

前稿にてオンライン会議の特質をいろいろ述べ立てたるが、最近また新たなる特質を見出したり。それは、従来の会議と異なりてオンライン会議にては「BGM」を置くことの可能なる点なり。 すなはち、パソコンに会議画面を表示しつつ音源を再生し、会議音声と音…

『リングフィット アドベンチャー』を推す

長年の運動不足の解消を目論みて始めし『リングフィット アドベンチャー』、結果的にここ数年にて最も良き買ひ物なりきと考ふ。 運動不足の解消を目的とせりと雖も、もとよりさほど体調不良等を感じたるには非ず。ただ(コロナ禍もあり)運動量 殊に下がりた…

手を洗ふ男

吾人元来 臆病の気ありて、「鍵は閉めたりや」「コンロは消したりや」の類、しばしば気にかかりて、二度三度と確認することも珍しからず。 この仕草に、昨年来のコロナ禍の為に一つ加はりたるものあり。「手は洗ひたりや」是なり。 手洗ひ自体は、習慣として…

マグヌードルに待ち時間有り

突然ながら諸賢は「マグヌードル」を食するとき、熱湯を注ぎてのち如何ほど待ち給ふや。吾人幼時よりマグヌードルを好みたれど、熱湯を注ぎつれば待ち時間を設くることなく箸にてしばらく掻き混ぜてのちそのまま食するを常とせり。 ところが先日、湯の沸くを…

綾鷹を未だ許さず

かつてナンシー関、野島伸司の書くドラマを下記の如く批判せること有り。 野島伸司は、何の責任も取る積もり無き也。... 野島ドラマに欠かせずとせられたるものに「めくるめく過激」有り。... しかしてこれらの「過激」には全て保険 掛けられたり。のちほど…

『SMAP×SMAP』の思ひ出

小学生の頃、我が家には「子供は夜9時半までに就寝すべし」なる規則有り。それ子供にとりて何を意味するかと言はば、「夜10時台のテレビ番組を見ること能はず」といふことを意味せり。 しかるに当時――90年代後半のことなりき――午後10時台にいかなる番組の放…

山本夏彦『完本 文語文』を読み(終へざり)し事

グーグルにて「文語文」と検索するに筆頭に挙がる一書が山本夏彦『完本 文語文』(文藝春秋、2000年)なり。本自体は以前より知りたるも読みたることはなかりしを、吾人が文を綴るにも参考にならんかと思ひて図書館にて借りたり。 さて読み始めたるに、程な…

シュールは身近に在り

風呂の湯に浸かりたる時などに、吾人ぢっと手を見つむること有り。生活苦のためには非ず。ただ手といふものを興味深く思へば也。 日常の生活において余りに当り前に自然に駆使したれば気に掛からぬことなるが、この手といふものは実に奇妙なる器官なり。掌と…

『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き』を見てカメラマンの忍耐に感謝す

吾人、犬派・猫派で言はば明確なる犬派なり。然りと雖も猫をも大いに好みたり。殊に近年、猫へのシンパシイを増したるやうに思はる。 吾人の好みたる猫の姿の一つに、その横顔あり。何かを熱心に見つむる猫の横顔は、真剣でありながら何故かそこに或る種の"…

文語文の硬と軟と

硬と軟とを使ひ分くるはエッセイの勘所と思はる。 一例として、最近ナンシー関のエッセイ集を読み居れるが、かの人は「~である」式の硬き表現を旨としつつ、そこに「~だけど」「わからん」式の砕けたる表現を巧みに織り込む。更に「~ました」「~ですね」…

セブン-イレブンの牛肉コロッケを讃す

吾人、小学生のころ買ひ食ひを好みたり。学校の帰りに通学路を少し外れて模型屋に入るも、月々数百円の小遣ひにては何を購ふことも能はず。ただひたすら物欲しげにガンプラやミニ四駆やの箱絵を眺むるのみ。やがて店を出でて、隣にある肉屋にてコロッケを一…

欲しけれどもなかなか買はれぬ物

欲しけれどもなかなか買はれぬ物――吾人にとりては腕時計これに該当す。 腕時計、之を趣味とする人は当然何本何十本と所有し給ふらし、しかるに吾人にはその度胸無し。なんとなれば、既に我が右腕には一本の腕時計(CASIO F-91W-1、当時868円)の巻かれたれば…

正月の正しき過し方(2)

この話の続き也。 さてかやうなる理屈を立てて、吾人は実際にはこの正月休みをいかに過せしか。前稿にて述べたる要点は、(1)成したしと積極的に思ふことに注力すべし、(2)”漫然”を低程度に抑ふべし、の二点なり。 吾人、まづ(2)を確保せんがため、これ…

幸福なる日

吾人、二年半前より大阪府T市に暮らし居るが、自宅の近所に一頭の犬を飼ひたる家有り。通勤の度その家の前を通る。 朝の通勤時には姿見えざるが、夕の退勤時には、主人を待ちたるか、門扉の後ろに居ること多し。大型犬に属す。イングリッシュシープドッグの…

正月の正しき過し方(1)

毎年毎年、正月休みをいかに過すが正解なりやと心悩ませつつ、結局釈然とせざる気持ちを抱きつつ仕事始めを迎ふる、常の例なり。 思ひ返せば、幼時においては正月の過し方は至って明確なりき。年頭に獲得したるお年玉を(親の許す限り)使ひに使ひて玩具なり…

ガキの遣ひにはあらぬぞかし

吾人 軽佻浮薄を以て任ずる者なれば、大晦日の晩に見るテレビ番組は例年『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない○○○』是一択なり。この年末も同様なりき。 流石に最初より最後まで見たるには非ず、また『紅白歌合戦』に贔屓の歌手…

人吉よりの贈り物

新年早々、吾人宛てに一つの封書届けり。送り主は人吉市役所とあり。 開けてみるに、今年のカレンダー也。人吉の色々なる場所の写真を配せり。 昨年、コロナ禍のため国が送りたる給付金の大方を、吾人は七月に生じたる二つの災害への義捐金に充てつ。一つ、…

2020年の "当たり" 買ひ物 3選

#買って良かった2020 第3位 G-SHOCK(DW-5600WM-5JF) 吾人これまで腕時計はアナログ派なりしが、数年前仕事にて海外へ続けて行く機会ありて、紛失すとも惜しからざるものをと思ひていはゆるチープカシオのデジタル時計を購ひけるに、なかなかに気に入りたり…

鳥見

吾人が今年始めたる趣味の一つに「鳥見」あり。いはゆるバード・ウォッチングのことなるが、文語文のため吾人が無理に漢語にしたるには非ずして、この趣味の人には今なほ用ゐらるる語なり。 かねてより鳥に関心は有り、殊にアヒルやカルガモなどの水鳥を愛好…

楽しきレット・イット・ビー

ザ・ビートルズの活動期間中に制作せられし映画の内、『レット・イット・ビー』(1970年)のみは現在に至るまで公式にソフト化せられ居らず。彼らの代表曲(の一つ)を名に冠する公式映画なるに未だソフト化せられず(VHSもDVDも也)とは、ファンならざる人…

インディアンス

有り体に言ひて、今年のM-1グランプリは期待に及ばざるの感 大なりき。 ・・・と言はんよりは、去年余りに豊作なりきと言ふべき歟。去年は最終戦の三組を見て結果発表を待つ間、「いづれのコンビ優勝すとも納得なり」と思へり。いま思へば幸福なる時間なりき…

文語文を書く人

吾人がかやうなる文章を書き始めたる理由は、かやうなる文章を読みたしと自身が思へば也。文語文を用ゐて現代のことを書き記したる軽きエッセイ的の文章を読みたしと思へり。 しかるに検索すれど管見に及ばず。商業作家はおろか、ブログ等にてもかやうの文章…

ウルトラマンZ

吾人が『ウルトラマンZ』を視聴し始めたるは全くの偶然に由来す。 七月のある金曜日、吾人は積もりたる仕事を脇目にウインダムについて検索し居れり。言ふまでもなくウインダムは『ウルトラセブン』に登場せるカプセル怪獣の一也。『セブン』を見たる人には…

贅沢とは何ぞや

諸賢は「週末の贅沢」を有し給ふや。 必ずしも快調ならざる日々のために疲労せる精神にリセットを掛け、来たる翌週に立ち向かはんために、これ多かれ少なかれ必要なる一作用ならん。贅沢として、ある人は高級の酒を一献傾くべし、ある人は甘き菓子を自らに許…